海がきこえる あらすじ 感想 コクリコ坂から との共通点

海がきこえるのあらすじ・感想です。



「コクリコ坂から」が7月16日よりロードショー公開されるのに先立って、スタジオジブリの過去の異色作・「海がきこえる」が前日の7月15日の金曜ロードショーで、「ゲド戦記」と二本立てで放送されますね。

「ゲド戦記」の方は失敗作という評価で定着していますし、これを前日に放送するのは、宮崎吾朗監督の評価をかえって落としかねないな…とこっちが心配しているくらいなので、別にいいんですが

「海がきこえる」の方は「隠れた名作」とされていますし、「コクリコ坂から」との共通点も多い作品なので、ちょっと気になりますね。


「海がきこえる」のあらすじ



東京の私立大学に合格して、高知から上京した杜崎拓(もりさきたく)。東京の駅のホームの反対側に、どこかで見たような若い女が立っているのを目にする。その女は見失ってしまったが、同窓会のために高知に帰省した拓の脳裏に、武藤里伽子(むとうりかこ)という女性の思い出がよぎる。


ここからは、杜崎拓の高知での思い出。

ある日、クラスに武藤里伽子という東京からの転校生がやってきた。美人だが、まわりのすべてをバカにしているようで、周囲になじもうとしない、一匹狼だ。

しかし、修学先のハワイ旅行(バブリーな時代を感じさせますね)で、杜崎拓はその武藤里伽子に「お金を落としたから、貸して」と唐突にいわれる。それも上から目線で。

結局苦笑いしながらも、6万円もの大金を貸してしまうが、そのことを友人の松野豊にしゃべると、武藤里伽子から「もうしゃべったの?森崎君て口が軽いわね!」と文句を言われてしまう。


しかしこの出来事は後の複線だった。夏休みに武藤里伽子は密かに貯めた資金で、離婚して別居している東京の父親の元に押しかける計画を実行し、それに杜崎拓はまきこまれてしまう。

彼女のかくされた事情を知って、不憫に思う杜崎拓。しかし武藤里伽子のワガママは想像以上で、その後、ついにクラスで大問題を引き起こす…


「海がきこえる」の感想



この「海がきこえる」は、結局地方都市である高知に、東京から1人の気位の高いお嬢様キャラの武藤里伽子がやってきて、周囲をひっかきまわす、ただそれだけの話ではありますが…

当時の若者の時代の気分・感性が、いきいきと描かれています。

これは宮崎駿が「紅の豚」を作成した直後に「ネタ詰まり」になっていた時、宮崎駿・高畑勲をまったく介さず若いスタッフだけでアニメを1本作ってみようという、ある種実験的な流れの中で生まれました。

「海がきこえる」の監督は、原作(氷室冴子の小説)のさし絵を担当した近藤勝也で、今でいう「ライトノベル」の流れにあるものでしょう。

しかし完成したアニメ「海がきこえる」を見た宮崎駿は、「ここには、『かくある』しかない。アニメは『かくあるべし』なのだ」(つまり制作者の理想像が注入されていない)とこき下ろし、否定したそうですが…

後にある評論家に、「『耳をすませば』より、『海がきこえる』の方に、若者の感性がより表現されている」みたいなことを言われて、真っ赤になって怒ったそうですが(宮崎駿は「耳をすませば」には脚本で参加)…

正直、それは当たっていると思います。


おそらく宮崎駿は、ずっとそれを気にしていたんでしょう。
だからこそ、後に「千と千尋の神隠し」という、今どきの少女を生き生きと描いた名作が生まれたんだと思います。


つまり、この「海がきこえる」がスタジオジブリで始めて若手を使って、「らしくない」作品づくりをしたことが、あとにいろいろと流れを生んだんだと思えてきます。

というわけで「海がきこえる」は、スタジオジブリのエポックメイキング的名作で決定!

「海がきこえる」がなかったら、「コクリコ坂から」も生まれなかったかもしれない…




posted by 腐男子 at 18:10 | Comment(0) | 海がきこえる あらすじ 感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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