コクリコ坂から 松崎 海と風間 俊はやはり兄妹(兄弟)? 風間 俊の実父は立花 洋ではなく、二人の父親は澤村雄一郎では?

コクリコ坂から 松崎 海と風間 俊はやはり兄妹(兄弟)?
風間 俊の実父は立花 洋ではなく、二人の父親は共に澤村雄一郎では?

ネタバレ含みますので注意!(すでにタイトルに入っていますが…)

「コクリコ坂から」のネタバレの核心部分ですが
風間俊の実父は、松崎海の父である澤村雄一郎(つまり二人は兄妹か?)と思われたが
「記念写真」の唯一の生存者・小野寺善雄の証言により
風間俊の実父は記念写真の最後の一人・立花洋であるということで、二人は兄妹ではなかった
…めでたしめでたし
…ということになっていますが

実を言うと、私はこの説明にはあまり納得がいっていないのです。

…というのも、「コクリコ坂から」登場人物の前後の事情を考慮すると
「風間俊の実父はやはり澤村雄一郎である」とする方が、しっくりくるからです。

以下はその理由。

松崎海は家族の中で一人だけ、明らかに父・澤村雄一郎の気質・性格を受け継いでいる(松崎家の中では実は浮いた存在)そして、彼女の外見・性格・気質まで、なぜか風間俊にそっくり(生真面目・正義感が強い・損な役回りも進んでやる)である。

回想シーンに出てくる澤村雄一郎の姿は、どう見ても「若い頃の風間俊」そのものである。

劇中では、父・澤村雄一郎が消えた海から、かわりの少年・風間俊がやって来た、というイメージが何度も繰り返される。また父を失って極度のファザコンだった海が俊に恋心を感じるのは、俊の面影が亡き父に似ているせい、という暗示も。

風間俊の育ての父・風間昭雄が俊に「近頃・あいつ(澤村雄一郎)に似てきたな」というシーンがある。

立花洋が澤村雄一郎の実父であるというのは、客観的には小野寺善雄の証言のみ。両親(立花夫妻)は、とも亡くなってしまったので、実際には証拠はない。

海たちの母・松崎良子がアメリカから帰ってきた夜に、海は俊の事を母に尋ね、「もしも風間さんがお父さんの本当の子供だったら?」と聞いている(つまり聡明な海は父の不倫を疑っている)。

海の母・松崎良子が海から風間俊の事を聞いた翌日、なぜかこっそり喫茶店で小野寺善雄に会い、その後小野寺が海と俊を出航前の貨物船に招き、「出生の真実(風間俊の実の父は立花洋である)」を告げている。

このことから推測できる事

風間俊の実の父はやはり澤村雄一郎では?

風間俊の実の母親はまったく登場しない女性か、もしくは立花洋の妻。つまり風間俊は澤村雄一郎の不貞(不倫)の子。いわゆる隠し子。

立花洋は「引き揚げ船の事故で亡くなった」とされている。(おそらくその時は立花洋の妻も一緒だった)澤村雄一郎は「親友の妻」として立花の妻を世話したのかもしれない。そして「男女の関係」になってしまったのかもしれない。

その後、立花の妻が亡くなってしまった(出産時に亡くなった、とされている)ので、澤村雄一郎は隠し子である俊の処理に困る。まさか本妻である良子に育てさせるわけにもいかない。そこで子供を失ったばかりの風間夫妻に俊を引き取ってもらう。

おそらく松崎良子(海の実母)はそのことは承知していた。おおらかな性格の彼女は、そのことで夫を責めなかった(事情が事情なので)。海から俊の事を聞き、せめて子供たちにはこのことを美しく記憶していてほしいと、小野寺善雄に頼んで「一芝居」打ってもらった(風間俊の実の父は立花洋で、二人は兄妹ではないとウソを言ってもらった)。

いかがでしょうか?

あまり考えたくない事ですが…
少なくともつじつまは合います。

「夫が外で浮気して、隠し子を作ってしまった」というのは、男の浮気が半ば公認だった当時の方が多分多いと思います。

しかしこれだと、ちょっとドロドロしてて、澤村雄一郎は「友人の妻を寝取って子供まで産ませ、しかも他人にその子を押しつけた」かなり「卑怯な男」です。「ジブリアニメ」ではなくなりそう(笑)
「氷点」になりそうですね…



もっとも

松崎良子(海たちの母)は非常におおらかで、かつ本当に亡くなった澤村雄一郎の事を愛していたらしく
父の不倫を疑う娘の海に対して「もしあの人の子だったら…会いたいわ。似てる?」とまで言います。

たとえ雄一郎が外で不倫して、隠し子まで作ったとしてもかまわない。その子も愛する雄一郎の子。
良子にとっては、「自分が雄一郎の事を愛している」という事実こそが大事なのでしょう。

その直前に海は俊に「たとえ血がつながっていても、私、風間さんの事が好き」とまで言っています。いいつながりです。

冷静に分析すると、海と俊はやはり実の兄妹の可能性はありますが、そのことよりももっと大切な事があると、制作者は訴えたかったようです(それが元の原案の宮崎駿なのか、脚本の丹羽圭子なのか、監督の宮崎吾朗なのか…)。

この「コクリコ坂から」は、丁寧に見ていくと、少し前の時代の日本人の価値観や考え方が随所に表現されています。ジブリ映画では、もっとも「大人なテーマ」を扱ったものになっていますね。



posted by 腐男子 at 14:07 | Comment(0) | コクリコ坂から 出生の秘密 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コクリコ坂から 出生の秘密

コクリコ坂からの出生の秘密とは?
■スタジオジブリの最新アニメ映画「コクリコ坂から」の脚本を担当した宮崎駿が、このようなことを書いています。
少女も少年達も純潔にまっすぐでなければならぬ。 異性への憧れと尊敬を失ってはならない。出生の秘密にもたじろがず自分達の力で切りぬけねばならない。



では、この「出生の秘密」とは何か?※以下ネタバレ

↓「コクリコ坂から」出生の秘密はすべてここに


「コクリコ坂から」のヒロイン・松崎海は、海で行方不明になった父親を想って、コクリコ荘の庭から海に向かって毎日信号旗をあげています。

海は17歳で、終戦の翌年(昭和21年)に生まれています(ここが重要です)。


そして、同じ高校に通う1年先輩の風間俊を好きになるわけですが…


その風間俊が海の家に行った時に、海の父の商船大学時代の写真を見せられます。

写っていたのは、制服を着て並んで写る3人の若い男。そのうちの1人は海の父の沢村雄一郎(さわむらゆういちろう)です。

実は風間俊は養子で、その写真とまったく同じ写真が自分の家にもあり、育ての親(風間昭雄)からは「実の父親の名前は沢村雄一郎だ」と聞かされていたのです。

風間俊は、自分と海がもしかして兄妹かもと悩み始め、次の日から海に対してよそよそしく接してしまいます。


そのことを俊から聞かされた海は、アメリカから帰国した母親にそのことを問いただすのですが
実は海の母・良子も、ある日父が見知らぬ赤ん坊を抱きかかえて帰り、この子は親友の立花の子で、両親も死に、親戚も原爆で死んだからといって自分の戸籍に入れてしまった、ということで本当の真相は知らなかったのです。

立花とは、父と一緒に写真に写っていた1人、立花洋(たちばはひろし)の事です。

そして映画「コクリコ坂から」のクライマックスで、松崎海と風間俊は写真に写っていた最後の1人が大型タンカーの船長をしていると知らされ、出航前に2人で乗り込んで真相を聞きに行きます。

航洋丸の船長・小野寺善雄(おのでらよしお)は、「君の父親は立花洋だ。私だってもしあの時立花のそばにいたら、沢村と同じ事をしただろう」と、はっきり伝えます。


つまり海の父沢村雄一郎ですが、風間俊の実の父は立花洋で、赤ん坊がひとりぼっちになったので、自分の戸籍に入れてしまった。

その後にくわしい事情を説明せず(おそらくあえて)、赤ん坊を亡くしたばかりで悲嘆に暮れていた風間昭雄夫妻に、俊を託したのです。

その後、真相を知っていた沢村雄一郎は朝鮮戦争で地雷除去に向かい、行方不明になったのです。


そういうわけで、海の母・良子も、俊の育ての父・風間昭雄も本当の事情を知らずに、実の父(立花洋)の名前は戸籍のどこにもなかったというわけです。


今の世の中の感覚でいうと信じられないような話ですが、この頃は養子をもらうというのはごくあたりまえに行われていましたし、戦争などで親のいない子、子供を亡くした親は日本中にゴマンとあふれていましたから、それほど珍しい話でもないと思います。

以上がアニメ映画「コクリコ坂から」の出生の秘密です。
posted by 腐男子 at 22:37 | Comment(0) | コクリコ坂から 出生の秘密 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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